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操作凧って何?
1999年からの凧研究資料より/寺田健太朗

操作凧は、空中で自由自在に操縦できる凧のことだよ。
日本には4種類の操作凧があります。秋田県のまなぐ凧、静岡県のさがら凧、愛知県の田原凧、そして長崎県のハタ。別名「けんか凧」と呼ばれていて、いろいろな操縦技を身につけて相手の凧を落とします。揚げ糸には「ナンキン」といってガラスの粉をつけたり、「ガングリ」といって小さな刃物をつけたりして相手の凧糸を切ります。

普通の凧はバランス良く安定して揚がるように糸目を調整するけど、操作凧は全く反対。糸目(凧を支える糸の数)はたった二本(普通の凧は最低3本。多ければ多いほど凧は安定します)で、「こんなんであがるのかよー?」と思うくらい、ぐらぐら。だけど、この不安定でぐらぐらしてるところがが操作凧の大切なところ。この不安定さを利用して、空中で操縦します。そのため凧骨は命。100年、200年物の「すす竹」が、しっかりしててシャキシャキ動く凧になります。まさに、凧のF1です。そして、完成した凧の調整も重要。
竹は自分で削って加工します。一本一本張りを計ってバランスをとります。じゃないと、ただでさえぐらぐらなのに凧自体バランス悪いと、空中で大暴走してしまいます。言う事きかないのだ・・・これは最悪。だから作る時に、丁寧にバランスをとらないとダメなんです。操作凧のおもしろいところはここかな? 「作り」から作戦が練れるというところが、ぼくがはまったところです。強風用、弱風用も作ります。どんな状況にもに合わせた凧を作ります。















秋田県のまなぐ凧
(右はまなぐの骨)











静岡県の相良凧
(右は相良凧の骨)








愛知県の田原凧
(右は田原凧の骨)









長崎県のハタ
(右はハタの骨)



こぉーんなに巨大な相良凧もあります。
空中での操縦が大変そうだ!!









操作凧の調整
これは田原凧です。最強の田原凧を作って、試し揚げと調整をした時の様子です。


シャキシャキ動かない・・・ <調整>
□揚げた時にまわってしまう
■糸目の中心を1cmくらい下にした
<調整>
□まだ傾きがとれない
■斜め骨2本の張りを合わせる
<調整>
□まだ傾く
■再度斜め骨の調整をする
<調整>
□まだ言う事を聞かない・・・
■再々度斜め骨の調整(**);
<調整>
□うなりの音が悪い
■うなりと天骨の固定を直す
<調整>
□今度はうなりのバランスが悪い
■うなりの固定を調べる
<調整>
□まだバランスが悪い
■もう一度うなりを直す
あーあ・・・疲れた(+○+);
なんとか調整も完了! 最後にもう一度確認。これで、完璧!! (^○^)/  あーあ・・・ 一日がかりだ(/**;






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